一般的には大小さまざまで平坦なものから盛り上がったもの、黒いものから茶色(褐色)のものまであります。
また生まれつき皮膚のかなりの部分に色素性母斑がひろがっている場合には、巨大色素性母斑と呼ばれます。
ほくろとは?
一般的なほくろとは、色素性母斑や母斑細胞母斑とも呼ばれるもののうち小型(1cm以内)のものの俗称で、生まれた時はなく、成長とともに次第に増加していきます。
母斑細胞というメラノサイト(メラニンを作る細胞)やシュワン細胞にも分化をしなかった細胞が増殖してほくろが生じます。
ただホクロがいつのまにかできて次第に大きくなる、色の濃淡がある、形状が左右対称でない、境界が不明瞭、傷ができて治らない、などは悪性化の可能性も考えられます。
ほくろ除去の保険適応について
ホクロ除去の保険適用の要件としては「目の近くにほくろがあり視界が遮られる」、「鼻の下にあり、ヒゲを剃るときに引っかかる」、「皮膚がんかどうか気になる」など日常生活において支障が出るものに関しては保険治療での治療が可能です。
その場合、メスやパンチなどを使った切除術となります。
保険適応の判断基準
ほくろを除去をしないと日常生活上の不便がるとか皮膚がんの心配などがあります。以下具体的なものです。
- 視界に入って邪魔になる
- ヒゲを剃るときに引っかかる
- 顔を洗うときに爪がひっかかって血が出る
- 悪性腫瘍が疑われる
ホクロ除去方法
ほくろは基本的に取り除く(切除)が大まかな治療方法です。
そのやり方として単純に切除して縫合する方法(意外に傷が残りにくい場合もある)とホクロ自体をパンチなどでくり抜く方法があります。
切開縫合方法
ホクロを囲むように紡錘状に切除します。しわの方向を考えながら切除します。その後、ナイロン糸で縫合します。抜糸は1週間以降となります。 4mm以上のホクロに関してはこの方法をとります。保険適応の治療としては主にこの方法をとなります。
ホクロくり抜き法
4mm未満のホクロに関しては生検トレパンを用いた「ホクロくり抜き法」で処置をします。
その後、切除した部位に繊維化を促進するため「アルギン酸塩繊維」を充填して終了です。抜糸などは必要ないです。
* 保険適応要件を満たしていれば保険の料金で受けれます。
アルギン酸塩繊維とは
アルギン酸塩繊維が架橋有するマトリックス構造を充填することにより早く止血し繊維化させて平坦化させます。
電気メス蒸散+Q-YAGレーザーのコンビネイション治療(自由診療)
3mm以下のホクロなら電気メスによる熱でホクロの組織を蒸散させるだけでいいのですが、4mm以上のホクロになると切開縫合の方がいいと考えます。しかし、縫合に適した部位ならそれでもいいのですが曲面にあるホクロだと術後の傷が目立ちやすいので新たに行うオリジナル施術として電気メス蒸散+Q-YAGレーザーのコンビネイション治療を行います。
電気メス蒸散+Q-YAGレーザーのコンビネイション治療は膨らみがあるホクロをまず電気メスで蒸散させその下に残っている色素をTATTOO刺青除去に使うQ-YAGレーザーで照射して残った色素を分解していきます。そうすることで皮膚の損傷を極力少なくする施術です。